ビタミンKは、血液凝固や骨と心臓の健康に重要な役割を果たす栄養素です。

ビタミンKの欠乏症はまれですが、最適でない摂取は長期にわたって健康を損なう可能性があります。不十分な摂取は、血液凝固を損ない、骨を弱くし、心臓病のリスクを高める可能性があります。
このため、食事からたっぷりと摂取する必要があります。1日の推奨摂取量である120mcgを摂取すれば、ほとんどの人が不足することはありません。
ここでは、ビタミンKを非常に多く含む53の食品を紹介します。
ビタミンKを含む食品とは?
ビタミンKは、K1(フィロキノン)とK2の2つのグループに分けられる化合物群です。
最も一般的なビタミンK1は、主に植物性食品、特に濃い葉野菜に多く含まれています。一方、K2は動物性食品と納豆などの植物性発酵食品に含まれています。
ビタミンKを多く含む食品は次の53品目です。
ビタミンKを含む野菜23品目
ビタミンK1(フィロキノン)を最も多く含むのは、色の濃い葉物野菜です。このビタミンの名前の接頭辞「フィロ」は葉を意味します。
1. ケール(加熱したもの)
- 1/2カップ:531 mcg(1日の摂取量の443%)
- 100g:817 mcg(1日の摂取量の681%)
2. マスタード・グリーン(調理済み)
- 1/2カップ:415 mcg(1日の摂取量の346%)
- 100グラム:593 mcg(1日の摂取量の494%)
3. スイスチャード(生)
- 葉っぱ1枚:398 mcg (1日の摂取量の332%)
- 100g:830 mcg(1日の摂取量の692%)
4. コラード・グリーン(調理済み)
- 1/2カップ:386 mcg(1日の摂取量の322%)
- 100グラム:407 mcg(1日の摂取量の339%)
5. 納豆
- 1オンス:313 mcg (1日の摂取量の261%)
- 100グラム:1,103 mcg(1日の摂取量の920%)
6. ほうれん草(生)
- 1カップ:145 mcg(1日の摂取量の121%)
- 100グラム:483 mcg(1日の摂取量の402%)
7. ブロッコリー(加熱)
- 1/2カップ:110 mcg(1日の摂取量の92%)
- 100グラム:141 mcg (1日の摂取量の118%)
8. 芽キャベツ(調理済み)
- 1/2カップ:109 mcg(1日の摂取量の91%)
- 100グラム:140 mcg(1日の摂取量の117%)
9. 牛レバー
- 1枚:72 mcg(1日の摂取量の60%)
- 100グラム:106 mcg (1日の摂取量の88%)
10. ポークチョップ
- 3オンス:59 mcg (1日の摂取量の49%)
- 100グラム:69 mcg(1日の摂取量の57%)
11. 鶏肉
- 3オンス:51 mcg (1日の摂取量の43%)
- 100グラム:60 mcg(1日の摂取量の50%)
12. ガチョウの肝臓のペースト
- 大さじ1杯:48 mcg(1日の摂取量の40%)
- 100グラム:369 mcg(1日の摂取量の308%)
13. インゲン豆(煮たもの)
- 1/2カップ:30 mcg(1日の摂取量の25%)
- 100グラム:48 mcg(1日の摂取量の40%)
14. プルーン
- 5個:28 mcg(1日の摂取量の24%)
- 100グラム:60 mcg(1日の摂取量の50%)
15. キウイ
- 果物1個:28 mcg(1日の摂取量の23%)
- 100グラム:40 mcg(1日の摂取量の34%)
16. 大豆油
- 大さじ1杯:25 mcg(1日の摂取量の21%)
- 100グラム:184 mcg (1日の摂取量の153%)
17. ハードチーズ
- 1オンス:25 mcg(1日の摂取量の20%)
- 100g:87 mcg(1日の摂取量の72%)
18. アボカド
- 果物半分(中):21 mcg(1日の摂取量の18%)
- 100g:21 mcg(1日の摂取量の18%)
19. グリーンピース(調理済み)
- 1/2カップ:21 mcg(1日の摂取量の17%)
- 100g:26 mcg(1日の摂取量の22%)
20. ソフトチーズ
- 1オンス:17 mcg(1日の摂取量の14%)
- 100グラム:59 mcg(1日の摂取量の49%)
21. ビートグリーン(調理済み)
- 1/2カップ:349 mcg(1日の摂取量の290%)
- 100グラム:484 mcg(1日の摂取量の403%)
22. パセリ(生)
- 1枝:164 mcg(1日の摂取量の137%)
- 100グラム:1,640 mcg(1日の摂取量の1,367%)
23. キャベツ(加熱調理)
- 1/2カップ:82 mcg(1日の摂取量の68%)
- 100グラム:109 mcg(1日の摂取量の91%)
ビタミンKを多く含む肉類6品目
脂肪の多い肉やレバーはビタミンK2の優れた供給源ですが、その含有量は動物の食性や生産地、地域によって異なる場合があります。動物性食品のビタミンK2含有量に関する研究はまだ不完全です。

1. ベーコン
- 3オンス:30 mcg (1日の摂取量の25%)
- 100グラム:35 mcg(1日の摂取量の29%)
2. 牛挽き肉
- 3オンス:8 mcg (1日の摂取量の7%)
- 100グラム:9.4 mcg(1日の摂取量の8%)
3. 豚レバー
- 3オンス:6.6 mcg (1日の摂取量の6%)
- 100グラム:7.8 mcg(1日の摂取量の7%)
4. 鴨胸肉
- 3オンス:4.7 mcg (1日の摂取量の4%)
- 100グラム:5.5 mcg(1日の摂取量の5%)
5. 牛の腎臓
- 3オンス:4.9 mcg (1日の摂取量の4%)
- 100グラム:5.7 mcg(1日の摂取量の5%)
6. 鶏レバー
- 1オンス:3.6 mcg (1日の摂取量の3%)
- 100グラム:13 mcg(1日の摂取量の11%)
ビタミンKを多く含む乳製品や卵9選
乳製品と卵はビタミンK2の良好な供給源です。
肉類と同様、ビタミンの含有量は動物の食性や生産地域によって異なることがあります。
1. ジャールスバーグチーズ
- 1枚:22 mcg(1日の摂取量の19%)
- 100g:80 mcg(1日の摂取量の66%)
2. ソフトチーズ
- 1オンス:17 mcg(1日の摂取量の14%)
- 100グラム:59 mcg(1日の摂取量の49%)
3. エダムチーズ
- 1枚:13 mcg(1日の摂取量の11%)
- 100グラム:49 mcg(1日の摂取量の41%)
4. ブルーチーズ
- 1オンス:10 mcg(1日の摂取量の9%)
- 100グラム:36 mcg(1日の摂取量の30%)
5. 卵黄
- 大1個:5.8 mcg (1日の摂取量の5%)
- 100グラム:34 mcg(1日の摂取量の29%)
6. チェダー
- 1オンス:3.7 mcg (1日の摂取量の3%)
- 100グラム:13 mcg(1日の摂取量の11%)
7. 全乳
- 1カップ:3.2 mcg(1日の摂取量の3%)
- 100グラム:1.3 mcg(1日の摂取量の1%)
8. バター
- 大さじ1杯:3 mcg(1日の摂取量の2%)
- 100g:21 mcg(1日の摂取量の18%)
9. クリーム
- 大さじ2杯:2.7 mcg(1日の摂取量の2%)
- 100グラム:9 mcg(1日の摂取量の8%)
ビタミンKがたっぷり入った7つの果物
果物は一般的に葉物野菜ほどビタミンK1を含みませんが、いくつかの果物には十分な量のビタミンK1が含まれています。
1. ブラックベリー
- 1/2カップ:14 mcg(1日の摂取量の12%)
- 100g:20 mcg(1日の摂取量の17%)
2. ブルーベリー
- 1/2カップ:14 mcg(1日の摂取量の12%)
- 100グラム:19 mcg(1日の摂取量の16%)
3. ザクロ
- 1/2カップ:14 mcg(1日の摂取量の12%)
- 100グラム:16 mcg(1日の摂取量の14%)
4. イチジク(乾燥)
- 5個:6.6 mcg(1日の摂取量の6%)
- 100グラム:16 mcg(1日の摂取量の13%)
5. トマト(天日干し)
- 5個:4.3 mcg(1日の摂取量の4%)
- 100グラム:43 mcg(1日の摂取量の36%)
6. ぶどう
- 10粒:3.5 mcg(1日の摂取量の3%)
- 100グラム:15 mcg(1日の摂取量の12%)
7. レッドカラント
- 1オンス:3.1 mcg (1日の摂取量の3%)
- 100グラム:11 mcg(1日の摂取量の9%)
ビタミンKを多く含むナッツ類・豆類8種
豆類やナッツ類にもビタミンK1が含まれていますが、葉物野菜に比べるとかなり少ないです。
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1. 大豆(加熱調理したもの)
- 1/2カップ:16 mcg(1日の摂取量の13%)
- 100グラム:33 mcg(1日の摂取量の28%)
2. 発芽させた緑豆(煮たもの)
- 1/2カップ:14 mcg(1日の摂取量の12%)
- 100g:23 mcg(1日の摂取量の19%)
3. カシューナッツ
- 1オンス:9.7 mcg(1日の摂取量の8%)
- 100グラム:34 mcg(1日の摂取量の28%)
4. レッドキドニービーンズ(煮たもの)
- 1/2カップ:7.4 mcg(1日の摂取量の6%)
- 100g:8.4 mcg(1日の摂取量の7%)
5. ヘーゼルナッツ
- 1オンス:4 mcg (1日の摂取量の3%)
- 100グラム:14 mcg(1日の摂取量の12%)
6. 松の実
- ナッツ類10個:0.9 mcg(1日の摂取量の1%)
- 100グラム:54 mcg(1日の摂取量の45%)
7. ピーカン
- 1オンス:1 mcg(1日の摂取量の1%)
- 100グラム:3.5 mcg(1日の摂取量の3%)
8. クルミ
- 1オンス:0.8 mcg (1日の摂取量の1%)
- 100g:2.7 mcg(1日の摂取量の2%)
ビタミンKの健康効果
ビタミンKを多く含む食品を食事に加えることで、様々な健康効果が期待できます。ある研究では、ビタミンK2を多く摂取している人は、がんのリスクが低下していることが示唆されています。
また、ビタミンK2は骨の質を向上させ骨折の減少につながる可能性があります。最近のレビューによると、骨密度はビタミンK2の摂取によって必ずしも影響されませんが、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK2を含むサプリメントを摂取した人は生涯の骨折リスクが25%低下しました。
同じレビューでは、インスリンレベルのバランスを保つためのビタミンKの重要性についても言及されています。ビタミンK1のサプリメントを摂取した参加者は、インスリン抵抗性が改善された研究結果があります。別の研究では、ビタミンK1の増加が糖尿病リスクの減少に結びついたことが示されました。
ビタミンKを多く摂取することで血糖コントロールが改善される場合もありますが、糖尿病の薬に置き換えるものではありません。
さらに、ビタミンKはアルツハイマー病の予防にも役立つ可能性があり、ビタミンKを摂取している高齢者は認知能力が向上し、記憶力の低下が軽減されることがわかっています。
ビタミンKの必要量を満たすには?
ビタミンK1を最も多く含むのは濃い緑色の野菜です。例えば、調理したケール1/2カップ(65g)で1日の推奨摂取量の443%を摂取できます。
ケールなどの植物性食品に含まれるビタミンKは脂溶性のため、バターや油と一緒に食べることで吸収率が高まる可能性があります。
ビタミンK2は動物性食品と特定の発酵食品にのみ含まれ、腸内細菌も少量を生産しています。
納豆はビタミンK2の優れた供給源の一つです。その他、肉類、レバー、チーズなどもおすすめです。
ビタミンK1とK2は代謝や働きに若干の違いがあると示唆されていますが、完全には解明されていません。現在の食事療法のガイドラインでは区別していませんが、両方を食事に取り入れるのが良いでしょう。
概要
ビタミンKは植物性および動物性の多くの食品に含まれています。欠乏は稀ですが、この必須ビタミンを食事から十分に摂取することが重要です。
特に濃い葉野菜に多く含まれ、一皿で1日の摂取量の100%以上を摂取できる種類もあります。レバーも良い摂取源です。
ビタミンKの摂取を増やしたい場合は、このリストにある食品をおすすめします。